2016年6月3日金曜日

「誰かに触られることは体に良い」というテレビ番組を見た感想

 先日たまたま、テレビの有名な健康番組を目にしまして、「誰か(ある程度信頼関係のある人)に触られると、オキシトシンというホルモンが分泌され、痛みの緩和作用をもたらすなど、体に良い」とやっていました。

 これはまあ、その通りだと思います。

 しかし、その通りなのですが、いくつか別の視点での考えを書いてみましょう。


・「実験」的なことをしていたが、対象者の数が少なすぎるのではないか。

・「こういう人がいて、定期的にさするなどをしたら、こういう劇的な変化があった」というシーンがあったが、そういう劇的な変化をする人がすべてではないだろうし、そもそもその場合、「やらせ」や、それに近い演出である可能性もある(わざわざそういう番組に出演し、「まったく変化はありません」という人もいないでしょう)。

・状態の変化を内分泌(ホルモン)系のみで説明していたが、神経系、心臓血管系、筋骨格系など、体はさまざまな器官の働きで変化するので、内分泌系、特にオキシトシンというホルモンに特別注目する必要はないと思う(つまり、別の説明もつく、ということ)。


 僕はその番組を見て、そのようにも感じました。

 まとめると、「誰かに触られると、体内でいろいろな作用があって、健康面でのプラス効果がある。ただしその効果の現れ方には個人差がある」ということを、厳密性は置いておき、わかりやすく、印象に残るような手法で番組化した、といえると思うのです。

 ちなみに、その情報は別に目新しいものではなく、手技療法をしている人や、整形外科医の人などは、「当たり前」くらいに思っているのではないでしょうか。

 また、「テレビみたいにうまくはいかないよ」という考える人も多いと思います。


 健康番組は、ある程度知識があると、このような視点で見ることになります。

 でも、今回のその番組は、「間違い」でもありません。

 そういう意味では、手のみを使うオステオパシーなども、良いものですよー(宣伝)。

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