そこで今回は、現時点での僕の見解について書いてみることにします。
こういう時はとりあえず、「数字」を把握してみましょう。
厚生労働省ウェブサイトの『新型コロナウイルス感染症について』というページによれば、3月2日12:00時点で、検査をして陽性の人が254人、うち無症状者が22人、有症状者が232人、となっていました。
そして有症状者のうち、入院治療を要する者が188人。そのうち軽~中等症者が99人、人工呼吸器または集中治療室に入院中の者(つまり重症ということですね)が23人、確認中65人、入院待機中が5人、となっています。
また、退院した者が34人、死亡者が5人、です。
そして、同じく厚生労働省の『新型インフルエンザに関するQ&A』というページに、通常の季節性インフルエンザについての記述がありましたので、そちらを引用させていただきます。
Q10.通常の季節性インフルエンザでは、感染者数と死亡者数はどのくらいですか。
例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。
現時点で比較すると、新型コロナウイルスよりも通常の季節性インフルエンザの方が、よほど感染者と死亡者が多いことがわかります。
「新型」であり未解明な部分があることと、感染が拡大していることからニュースになっているのでしょうが、危険性は通常のインフルエンザの方が高いように思えます。
そして厚生労働省も先述のページ内に、
現在の状況と考え方
新型コロナウイルス感染症については、これまで水際での対策を講じてきていますが、ここに来て国内の複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており、一部地域には小規模の患者クラスター(集団)が把握されている状態になっています。しかし、現時点では、まだ大規模な感染拡大が認められている地域があるわけではありません。
と見解を示しています。
データの捏造でもない限り、僕も同意見です。
どんどん感染が広がり、日本や世界が壊滅状態になることを心配している人もいるかもしれませんが、それはないだろうと僕は思っています。数週間、数か月すれば、「ああ、そういうのもあったねー」などとみんなで言っているのではないでしょうか。
ただし、もちろん感染を防ぐ努力はした方がよいでしょう。
また感染症は、「(細菌やウイルスなどの)病原微生物」対「人体の免疫力」の勝負ですから、免疫力が十分な人は、感染しても無症状だったり軽症だったりします。逆に免疫力が弱っている人は、重症化しやすいものです。
ですから、健康的な生活をして免疫力を高めておくことも重要です。
ちなみに、ウイルス(細菌とウイルスは別物です。ウイルスの方がより小さいです)の大きさは0.02~0.1マイクロメートルだそうです(1マイクロメートルは0.001ミリメートル)。そして通常のマスクの網目は10~100マイクロメートルで、ウイルスよりはるかに大きいそうです。
ですから、基本的にウイルスはマスクを突き抜けてきます。
マスクは、感染者が体液を飛ばすことを防ぐためや、寒さ防止や保湿のためには有効でしょうが、非感染者がウイルスを防ぐ効果はないと思います。(参考→効果は? 再利用は? マスクの疑問 専門家に聞きました)
だから、必死になってマスクを買い求める必要はないかと思います。また、トイレットペーパーやティッシュペーパーなども品薄状態になっているそうですが…、ちょっと不思議です。