5月以来となりますが、新型コロナウイルス感染拡大についての分析を久々にしてみます。
まずは、時系列で国内の発生状況を追ってみましょう。(人数は累計。致死率は、感染者のうちの死者の割合)
- 3月1日発表、感染者254人・死者5人・致死率約1.97%
- 3月30日発表、感染者1886人・死者54人・致死率約2.86%
- 5月1日発表、感染者14281人・死者432人・致死率約3.02%
- 9月17日発表、感染者77009人・死者1473人・致死率約1.91%
1日当たりのPCR検査陽性者数は、8月7日に1595人を記録して以来減少傾向にあり、9月14日には265人にまで減りました(9月16日は543人)。そして当然、入院治療等を要する人の数も、その頃をピークに減少し続けています。
死者数は9月16日時点で1473人。2018年の統計によると日本では1年間に、悪性新生物で約37万人、心疾患で約21万人、老衰で約11万人、脳血管疾患で約10万8000人、肺炎で約9万5000人の方が亡くなっているそうなので、死因としては非常に少数であるのは相変わらずです。
また、5月1日発表時点より致死率が下がっています。重症でなくても検査を受ける人が増えたことと、医療提供体制が安定してきたことがその理由でしょうか。
世界にも目を向けてみましょう。
9月17日発表時点で、感染者は約2970万人、死者は約94万人となっています。
世界の人口は2019年で約77億人らしいので(国際連合広報センターより)、世界中の人の約0.39%が感染し、約0.012%が亡くなったということになります。そして致死率は、約3.16%となります。
数字、特に割合を考えてみると、さほど怖い病気ではないという考えは今も変わりません。世界で見ても、1000人に約4人が感染し、1万人に約1人が亡くなるという病気です。
なお、以上は厚生労働省のウェブサイトで確認した数字を用いています。
感染が拡大し始めた3月や4月から、各国で人の移動を制限する措置が取られました。
それによって新規感染者数は減少しました。しかし経済も動かさなければならないのでそれをあまり続けるわけにもいかず、日本では5月下旬に「緊急事態宣言」が解除されました。
そして当然感染は再拡大したのですが…、どうやら8月上旬にピークを迎え、現在は減少傾向にあるようです。
PCR検査陽性者と、無症状などで検査をしていないが実は感染済みの人を合わせ、日本国民全体が集団免疫を獲得しつつあるのかもしれません。
もちろん、再び感染が拡大する可能性も、変種のウイルスが発生してそれがまた感染拡大する可能性もあり、はっきりしたことは言えないのですが…。
ただ、ウイルスや細菌は、感染する宿主がいないと自らの種を残せませんので、人類を滅ぼすようなことは元々ないのだと思います。
実際、口の中や腸の中の細菌、神経節にひそむヘルペスウイルスなど、普段は悪さをせずに人体に存在している種もたくさんいるのです。
そして新型コロナウイルスは、基本的には感染後もあまり強い症状を出さす、気づかぬうちに新たな人に感染を広めていく、という作戦を取っているようにも思えます。
感染を防ぐ対策や医療はもちろん大切です。
しかしもっとも重要なのは、細菌やウイルスの一方的な増殖を許さない元気な体なのだと僕は思います。
食事、運動、睡眠といった基本的な健康管理を大切にし、新型コロナの増殖をみんなで防ぎましょう!