2024年10月4日金曜日

自殺希少地域に学ぶ、自殺を予防する生き方

  先日、『生き心地の良い町─この自殺率の低さには理由がある(著:岡檀)』という本を読みました。「オステオパシー→健康→メンタルヘルス→自殺予防」という関係性から、今回はその内容をご紹介してみます。よく「幸福度調査」のようなものがありますが、アンケートなどで「幸福度」を調べた場合は主観が混じる一方で、「自殺が少ない」というのははっきりと数字に出ますし、「自殺しにくい=生きやすい」を表しているのではないでしょうか。


 この本で取り上げられていた徳島県の海部町(2006年以降は、海陽町の一部)には、自殺を予防する何かがあるようです。人口3000人程度で推移してきた小さな町で、地方の多くの町村と一見変わらない海部町ですが、自殺率が突出的に低いそうです。全国的に自殺者の大半は中高年者であり、中高年者の比率が高い地域では自殺率が高く出てしまうので、そのあたりを補正処理し、さらに30年間という長期で平均値を取ってみて、そういう結果となったそうです。また、自殺率の低い市区町村トップ10のうち9市区町村は「島」という特殊な環境である一方、そうでない海部町が例外的にその中に入っていたそうです。そして、海部町と同じ気候や地形を持つ両隣の町の自殺率は、全国平均並みだったそうです。


 著者は海部町の調査の結果として、主な「自殺予防因子」を5つ挙げています。そしてここでは、「自殺を予防する生き方」と題して、僕なりに少し表現を変えてその5つを以下に挙げてみます。

  1. 「いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい」と考える
  2. 人を判断するときは、年齢・地位・肩書・財力などではなく能力・人柄で
  3. 「どうせ自分なんて」と考えず主体的に社会と関わる
  4. 悩みごとは早めに人に言う
  5. ゆるやかに人とつながる


「いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい」と考える

要するにこれは、最近よくいう「多様性」を認めるということですね。他人に対してもそうですし、自分に対してもそうです。「こうしないといけない」と思い込むのはやめた方がよいのでしょう。海部町は「よそ者」「変人」歓迎なのです。


人を判断するときは、年齢・地位・肩書・財力などではなく能力・人柄で

海部町では町の人事などで、「町の重鎮」「ひとかどの人物」みたいな人が幅を利かせるということがないようです。「誰が」ではなく「何を」言うか・するかが重要だということでしょう。非常に合理的であるともいえそうです。そしてそうであるがゆえ、自分自身も地位・肩書・お金に固執して苦労することもなさそうです。


「どうせ自分なんて」と考えず主体的に社会と関わる

海部町の人は行政に対する注文が多く、かつ「お上頼み」でもないそうです。自分が無力だなどとは考えず、自分が何かを変えることができると思っているようです。結果的に、自分が何をしても無駄だ、と思うことによる失望が少ないのでしょう。自己肯定感を持っている、と言い換えることもできそうです。


悩みごとは早めに人に言う

僕にも経験がありますが、いざ自分が悩みごとを話すと、親身に話を聞いてくれたり、手助けしてくれる人はけっこういるものではないでしょうか。そしてここには、虚勢を張ることややせ我慢をすることへの戒めもあります。極限まで我慢して、誰にも言わず大事になったり、自殺してしまったりするよりは、早めに言う方が周りにとってもプラスとなると思います。


ゆるやかに人とつながる

「ゆるやかに」というのがポイントでしょう。人とのつながりはもちろん大切ですが、「鉄の結束」や過干渉、個人の自由の大きな制限などがあれば、そのつながりはストレスとなってしまいます。そうではなく、個人を尊重しつつもつながるという、適度な距離感がよいのではないでしょうか。



以上の5つ、参考になさってみてください。自殺予防にもなるでしょうし、生きやすくなるとも思います。そして詳細を知りたい方は、『生き心地の良い町─この自殺率の低さには理由がある(著:岡檀)』を読んでみて下さい!

2024年9月28日土曜日

時の流れ……松井と松坂とイチローと、その他のスポーツ選手たち

 イチローの草野球チームが女子高生チームと東京ドームで試合をする、という企画があり、イチローチームに松坂と松井が参加していたようです。松井がホームランを打っていました。

*YouTube動画はこちら


 イチローも松井も、僕にとっては少し年上のお兄さんでした。松坂は少し年下。3人ともスーパースターです。

 それが今やおじさんになって……。でも、野球を楽しんでいるというのは幸せなことだと思います。特にイチローは、引退会見で、「プロ野球選手を引退したら草野球をやりたい」と言っていたと思うのですが、本当に、真面目に草野球をやっているようです。監督やコーチになったり、評論家になったりする道もあるのでしょうが、やはり野球が好きなのですね。経済的に、もう稼ぐ必要がなく何をしていてもよい、という事情もあるとは思いますが。

 今は、大谷という新たなスーパースターがいます。まさかメジャーリーグで50本のホームランを打つ日本人が出てくるとは、思いませんでした。

 ボクシングでは、僕は畑山隆則さんが好きでしたが、今は井上尚弥という規格外の「モンスター」がいます。

 ちょっと強引にスポーツのカテゴリーに将棋を加えてみると、僕が若い時のスーパースターは羽生善治さんでした。しかし今は藤井聡太というスーパースターがいます。羽生さんもかなわない。


 何が言いたいのかと言うと、「時は流れますねえ」ということです。そしてその分、自分も年を取っていて残念です(笑)

2024年8月11日日曜日

3つのお知らせ

 3つお知らせがあります。 


1.お盆期間中は、通常通り月曜のみ定休で営業いたします

8/12(月)はお休み、8/13(火)~8/15(木)は通常通り営業、となります


2.8/24(土)~8/26(月)は臨時で連休とさせていただきます

申し訳ありませんが、この期間で夏休みを取らせていただきます


3.先月、連作短編ミステリー小説の第2作を書いて公開しました

こちらです。暇な人は読んでみて下さい(^^)




2024年7月14日日曜日

万代市民会館とオセロと本

  最近、よく「万代市民会館」に行きます。オセロの定期練習会と、本を借りに行くためです。職場から歩いて5分ちょっとでしょうか。便利で、楽しいです。


 日本オセロ連盟新潟ブロックの定期練習会が、月に何回かあります。遅い時間の仕事がない時は、ほぼ行くようにしています。過去にもこのブログで記事にしました(→こちら)。オセロは現在、オセロクエストが初段。そして日本オセロ連盟の初段以下の5月の大会で、3位になれました。まだまだ強くなりたいと思っています。マイペースで。


 そして、万代市民会館には「アルザにいがた情報図書室」が入っています。ここは市内の図書館と連携していて、市内すべての図書館の本をネットで予約して、運んでもらって借りることができます。返すのもここで大丈夫です。

 2011年に新潟市に来て以来しばらくは、「ほんぽーと中央図書館」で本を借りていました。アルザと同じように、そこで市内すべての図書館の本を借りて返せるのですが、職場からちょっと遠くて、自転車を使って行くような距離でした。天気が悪い日は歩かなくてはならず、時間がかかります。

 そのうちにKindle(Amazonの電子書籍)端末を手に入れて、かつ仕事が忙しくなってきて図書館通いも面倒になり、Kindle本を買って読むようになりました。図表や数式があって紙じゃないとわかりにくい本は、買うようになりました。倹約のため中古の本を買うことが多かったです。Kindle本は、無料配布されているコミックや、値引きされている本、読み放題プラン(月額1,000円ぐらいで、一定範囲内の本が読み放題)もあり、それらを利用して倹約しつつ楽しんでもいました。

 その生活が10年近く続きましたが、最近、「万代市民会館に図書室があり、ほんぽーとと同じように利用できる」という衝撃の情報を入手しました(なぜ今まで気づかなかったのか!)。そして現在はそちらを利用し、読みたい本を無料で読んで楽しんでいます。紙の本は重い、借りるので自分の物にならない、というデメリットはありますが……、しかし、無料で、数も豊富で、歩いてすぐ行き来できるところにあって……、最高です。教えていただいたお客さんには、本当に感謝しています。


 というわけで現在、万代市民会館にてオセロと本を楽しんでいます。オセロは「部活」、アルザにいがたは「図書室」で、学校みたいだな、とちょっと思います。

 

2024年6月22日土曜日

健康管理──体に良いことと心に良いことを分ける

  昔から、健康管理の方法をいろいろと考え、実践し、その結果を見てまた考えて、を繰り返しています。白髪やシミが増えてきたとか諦めていることもあるのですが(笑)、結果的に大病せず仕事も休まず、おおむね健康的に過ごしています。


 さて、今年になって、そんな健康管理の考え方に進化があったので、今回はそれをお伝えしてみます。そのポイントは、体に良いことと、心に良いことを、分けることです。


 体に良いこととは、よく運動するとか、よく寝るとか、バランスよく栄養を摂るという、常識的なことです。昔から重要だと思っていますし、今もそう思っています。健康管理の基本ではないでしょうか。


 加えて、今年になって意識するようになったのは、体に良いこととともに、心に良いこともした方がよい、ということです。心に良いこととはつまり、したいことをする、ということです。お酒でも、お菓子でも、夜更かしでも、趣味でも、ゴロゴロ寝て過ごすのでも、とにかくしたいことをするということです。そしてそんな心に良いことをすれば、神経系や心臓血管系や内分泌系などに良い影響があり、結果的に体にもプラスの作用があると思うのです


 一方、心に良いことをしない、または心に良くないことをするというのは、心理的ストレスとなるでしょう。そしてそれが積み重なると、神経系や心臓血管系や内分泌系などの働きを悪くして、何らかの不調が体に出てくると思うのです。例えば、他のやりたいことを全部我慢して、仕事と体に良いことに24時間365日を費やしても、ストレスがたまってくるのではないでしょうか。また、運動が別に好きでない人が、余暇のすべてを運動に費やしても、結果的にあまり体に良くはないのではないでしょうか。適度に運動をして、あとは好きなことをしていた方が、総合的には体に良いと思うのです


 もちろん、いくら心に良いからといって、完全に好き放題をするということもおすすめできません。例えばお酒が好きな人が、それを飲むことは心に良いと思います。しかし飲みすぎれば、体を壊すでしょう。運動が嫌いでゴロゴロ寝て過ごすのが好きな人が、一日の大半をそうやって過ごし続ければ、やはり体に悪影響が出てくるでしょう。つまり、体に悪くない程度に心に良いこともするという、バランスが重要だと思うのです。


 体に良いこともする、心に良いこともする(ただし体に悪くない範囲で)──そうやって分けて考えると、健康管理も一層うまくいくのではないかと、今年になって思っています。