Bさんは胃が悪くて薬を飲んでいたにも関わらず、です。
しかも後日Bさんから、胆のうの病気が見つかりました。
そこで不思議に感じたAさんが僕に、「こうやって体を触ることで内臓の病気がわかるものですか?」とおっしゃられました。
そのお返事をそのままここに書きますが、結論としては、「明確にはわからないでしょう」。
確かに、内臓性体性反射と言って、内蔵の不具合が神経の反射を通じて体表に現れることがあります。
心臓の悪い人の左肩の痛みなどは有名ですし、僕の経験的にも、胃の悪い方はその裏側(背中側)の筋肉や関節が硬くなっている場合が多い気がします。
しかし、それは「そうかもしれない」というだけであって、はっきりと断言できるものではないと思います。
内臓の病気や機能を確かめるならば、やはりそれは病院に行って検査をするのが、一番確実なのではないでしょうか。
僕らの業界の中には確かに、体表を触ることで内臓の病気を言い当てるような人がいます。
「あなたは○○が悪いですね」「このまま放っておくと○○が悪くなりますよ」という具合に、です。
しかし、その精度は統計的に確かめられたものではないしょうし、理論的にも「単なるその人の考え」の域を出ていないと思います。
そんなに断言されると信じてしまいそうですが、要は、それはその人の思い込みでしょう。
冒頭のAさんの話によるBさんの件も、胆のうと肝臓は違うものですので、なぜ胆のうと言わなかったのかが、まず疑問です。
近いからでしょうか?
しかし、確かに近いですが、厳密には違うものですし…。
仮に、もしBさんの件を「当たり」だと見なしても、Bさんの場合はたまたま当たっただけで、他に外れていることがたくさんあると思います。
体表を触るだけでは、内臓の状況を正確に把握できることはないでしょう。
できると言う人がいるならば、それはその人の思い込みだと、僕は思います。
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