2014年12月24日水曜日

回数券についての考え方

 たまに、「回数券を作らないんですか?」という質問を受けることがありますので、今回はそれに対する僕の考え方を書こうと思います。


 僕は2つの理由から、現状では回数券を作らないことにしています。

 1つは、管理が面倒だから。

 もう1つは、回数券を買う人も別に得をするわけではない、と思っているからです。


 最初の1つはわかりやすいと思うのですが、2つめについては詳しくご説明してみようと思います。

 当施術室では現在、約30分1600円、約60分3200円、約90分4800円、約120分6400円の施術料をいただいています。

 そこで、例えば30分の施術を10回受けるとしたら、料金は16000円かかります。

 しかし、10回つづりの回数券を作り、16000円で11回の施術が受けられるとか、15000円で10回施術を受けられるとしたら、お得なように感じます。

 しかし…、よく考えてください。

「施術を10回受けるのを決めてしまうことが、本当にお得なのですか?」ということなのです。

 途中で施術を受けるメリットを感じなくなるかもしれません。

 回数券があるために、必要以上に頻繁に施術を受けるようになるかもしれません。

 売り手は一定の売り上げを先取りして確保できますが、果たして買い手にとって、それは本当にお得なのでしょうか?


 そもそも、回数券を販売する場合、売り手はそれを計算した単価設定をすると思います。

 たとえば、普通に施術を受けると30分2000円という設定にして、回数券を買った人は1回当たり1600円で受けることができる、というふうにするのです。

 その場合、売り手は最初から、回数券使用時の施術料を前提としています。30分1回当たりの施術料を、1600円から2000円と見積もっているのです。

 つまり、「最初の値を高めにつけておいて、安くなっているように見せかける」という、商売のテクニックを用いているわけです。


 これらのことを考えると、回数券のシステムというのは、売り手が得をする(一定の売り上げを先取りして確保できる)だけで、買い手には何の得もないと、僕は考えています。

 もっとも、僕も商売としてこの仕事をしていますので、売り上げを伸ばすことはやはり大切だと思っています。ですから、もう少し売り上げが欲しいと思ったら回数券を作るかもしれませんので、その時はぜひご購入ください。

 しかし現時点では、「回数券などはなく、明朗会計で、必要な時に必要なお金を支払っていただいて施術を提供する」ほうがお客さんにとっても良いはずだと考え、それを実行しているのです。

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